- 注文住宅と新築マンションが物件価格の3〜6%
- 中古住宅(一戸建て、マンション)や新築一戸建て(建売住宅)の場合で約10%
- ローン以外の諸費用は現金での支払いがメイン。ある程度自己資金を用意しよう
家を購入するにあたって、どんな費用が必要なのかご存知でしょうか?実は、物件の購入価格や住宅ローンの返済利子以外にも、支払わなければならない費用があります。これらの費用は、原則として現金での支払いがメイン。そのため、ある程度の自己資金を用意しなければなりません。
そこで今回は、家を買う際にはどんな費用が必要なのかを解説します。これから住まいを購入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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家を買うときにかかる費用はどれくらい?
はじめに、家を買う時にかかる費用について見ていきましょう。結論から申しますと、新築と中古、一戸建てとマンションなど、物件の種類によって諸費用がかかる場合とかからない場合があり、さらに物件の価格によって異なるため、一概に必要な金額の目安はわかりません。
例えば、注文住宅と新築マンションの場合は物件価格の3〜6%ほど必要とされています。一方で、新築一戸建てと中古一戸建て、中古マンションでは物件価格の約10%ほどが一般的です。必要な現金を用意するためには、これらの割合を理解して購入する物件価格から必要価格の概算を出しておきましょう。
不動産取得時にかかる諸費用の内訳
家を買う時の諸費用は、不動産取得時と住宅ローン借り入れ時でそれぞれ必要になります。不動産取得時の諸費用の内訳を、具体的に見ていきましょう。
頭金
「家を買う時には頭金が必要」ということをご存知の方も多いのではないでしょうか。「頭金」は正確には物件価格以外の費用ではなく、はじめに物件価格の一部として支払うまとまった金額のことです。
具体的には、物件価格から住宅ローンで支払う費用を引いた差額で、物件価格の約20%が一般的とされており、支払う頭金が高額になればなるほどローン借入額が少なくなります。
なお、最近では頭金無しで住宅ローンを借り入れることができる金融機関もあります。ただし、その分借入額が上がり利子も高くなるため、返済を考慮すると頭金を用意しておくことをおすすめします。
印紙税
印紙税とは、「経済取引を行う際に作成する契約書や領収書などに課税される」と印紙税法により定められている税金で、家を購入する時にも課されます。
不動産の契約の場合、記載された契約金額が1万円未満の場合は非課税ですが、それ以上の金額の場合は対応する金額の印紙を購入して貼り付けなければいけません。
詳しい金額は、国税庁のホームページで公開されていますので、ご確認ください。
引用元
e-Gov法令検索|印紙税法
国税庁|No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで
不動産取得税
家は不動産にあたりますから、購入時には不動産取得税も必要です。不動産取得税とは、「土地や家屋の購入、贈与、家屋の建築などで不動産を取得(相続などの場合は除く。)した際に、取得した方に対して課される税金」とされています。
原則として不動産の評価額×税率(4%)が税額ですが、令和6年3月31日までは特例として、住宅用の土地と建物は税率3%です。
引用
総務省|地方税制度|不動産取得税
東京都主税局|不動産取得税 | 税金の種類
仲介手数料
不動産会社など、仲介者を介して家を購入する場合は、仲介手数料が必要です。仲介手数料は不動産会社が自由に決めて良いというものではなく、「宅地建物取引業法」という法律で上限が定められています。
仲介手数料の金額は以下の通りです。
物件価格(税抜き) | 上限 |
---|---|
200万円以下 | 物件価格の5.5% |
200万円超~400万円以下 | 物件価格の4.4% +(2万円+消費税) |
400万円以上 | 物件価格の3.3% +(6万円+消費税) |
登記手続きにかかる費用
不動産の売買にあたり誰が所有者であるのかといった権利を明らかにするために、登記簿へ登記をしなければいけません。登記簿への登記の手続きは法律にもとづいて行わなければならず、不動産の評価額から算出した登録免許税や、手続きを依頼した司法書士への報酬などの費用が必要です。
登録免許税は、不動産の評価額の2%がかかります。ただし、土地は令和8年3月31日までの間に登記する場合は1.5%、建物は令和6年3月31日までは0.3%です。
司法書士へ手続きを依頼した場合の報酬は、厳密に相場があるわけではないため、依頼する司法書士や依頼内容・作業内容で異なります。所有権移転のみであれば、一般的には5~10万円程度と言われています。
また、作業報酬以外に、書類を取得する費用や郵送料、法務局への交通費などの実費も必要です。
固定資産税清算金
建物・土地を所有すると、その資産価値に応じて算出された固定資産税を納める義務が発生します。通常、固定資産税は年1回の納付ですが、不動産を取得した年は、売主さまが負担する固定資産税のうち、売買をした日からの分を買主さまが負担しなければなりません。
固定資産税清算金の算出方法は、以下の通りです。
固定資産税評価額の6分の1×1.4%を起算日から日割り
なお、固定資産税は地方税に分類され、起算日は地域によって異なることがありますので、不動産業者や税理士などに確認しましょう。
修繕積立基金
新築マンションを購入する場合は、修繕積立基金も必要です。修繕積立基金は、マンション全体を大規模に修繕する際に利用される資金になります。マンションを購入すると、毎月修繕積立金を徴収されますが、大規模な修繕を行うためには不足してしまいます。そのため、新築時にまとまった資金を修繕積立基金として集めておくのが一般的です。
マンションの価格や階層、専有面積によって金額は異なり、20~50万円程度が相場とされています。
水道負担金
自治体によっては、水道負担金が必要なこともあります。「水道加入金」「給水分担金」などさまざまな呼び方がありますが、水道負担金と同義です。
水道負担金は、新しく上下水道を設置したり、水道の数を増やしたりする時に水道局に支払う費用です。既に水道が設置されている中古住宅では負担がないこともありますが、水道負担金が工事費として計上されていることが多いようです。
金額は自治体によって、また、道路が舗装されているかでも異なるため幅が広く、15万~30万円程度が相場とされています。
住宅ローン借り入れ時にかかる諸費用の内訳
ここまでは、不動産取得時にかかる諸費用について解説しました。続いては、住宅ローン借入時に必要な諸費用の内訳について見ていきましょう。
印紙税
不動産取得時に印紙税が必要と前述しましたが、住宅ローンの借り入れ時にも必要です。ただし、近年増えてきている電子契約の場合は、印紙税がかかりません。
融資手数料
住宅ローンを借り入れる際には、金融機関へ支払う事務手数料が発生します。これを融資手数料と呼びます。
融資手数料には定額型と定率型があり、定額型は借入金額の大小に関わらず、一定の金額を支払います。一般的には3~5万円程度の設定がされていることが多いようです。
対して定率型は、借入金額に対する設定された割合の金額を支払います。金融機関にもよりますが、一般的には1~3%程度の設定がされています。
登記手続きにかかる費用
住宅ローンを利用する場合は、契約した金融機関に購入する不動産の抵当権が発生します。抵当権を設定するには登記簿への登記が必要なため、ここでも登録免許税と司法書士への報酬を支払う必要があります。
抵当権設定のための登記簿免許税の税率は0.4%ですが、個人が令和6年3月31日までの間に家を購入した場合は、0.1%となっています。司法書士への報酬は、5~10万円程度が相場とされていることが多いようです。
物件調査手数料
住宅ローンを借り入れるためには、担保にする物件が融資基準に適合しているか審査しなければならず、その適合審査を行うために必要な費用が物件調査手数料。主に、住宅金融支援機構が提供する「フラット35」を利用する際に必要なケースがあります。
一戸建てで6〜8万円程度、マンションでは4〜6万円程度が相場とされています。
火災保険料
住宅ローンの利用では、ほとんどのケースで火災保険への加入が求められるため、火災保険料も必要です。契約期間によって必要な費用は異なりますが、一般的には短期よりも長期の保険のほうが割安になる傾向が高いです。
必要な費用は保険会社によって異なり、10年契約の場合は15〜40万円程度が相場とされています。また、金融機関が提携している保険会社の火災保険に加入すると、割引や優待が受けられるということもあるようです。
ローン保証料
万が一ローンの返済ができなくなった場合、債務者に代わりローン保証会社が返済をすることがあります。そのためには、ローン保証料という費用も必要です。ローン保証料は金融機関ではなく、住宅ローンの保証会社に支払います。
ローン保証料は、住宅ローンの利子に上乗せして支払う内枠方式と、保証料全額をあらかじめ支払う外枠方式があります。
内枠方式では借入額の0.2~0.5%程度、外枠方法では借入額の2%程度が相場になっているようです。
団体信用生命保険料
返済期間中に債務者が病気や怪我、あるいは死亡や高度障害などで返済が滞ってしまうケースを想定して、債務者に代わり生命保険会社がローンの残金を支払う保険があります。この保険を団体信用生命保険と呼び、加入するにあたって団体信用生命保険料が発生します。
保障される範囲や特約を付けるかによって保険料が異なるため、金融機関に相談してみると良いでしょう。
家を買うときの心配事は専門家に相談しよう
家を買うときにはさまざまな準備や手続きが必要で、何からして良いかわからず悩んでしまうことも多いでしょう。そのため、家を買う時の不安や悩みは、専門家へ相談することをおすすめします。
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家を買うときは諸費用も考えて資金計画を立てよう
今回は、家を買う時に必要な諸費用について、それぞれの内訳や金額の目安などを解説しました。
家を買う際には、不動産取得時や住宅ローン利用時など、さまざまな点で費用が発生します。物件価格と比較するとひとつひとつは少額に見えるかもしれませんが、全て合わせた総額は予想外に高額になってしまうかもしれません。
そのため、諸費用のことも考慮に入れて資金計画を立ててみてください。