- 新築マンションと中古マンションのメリット・注意点がわかる
- 中古マンションを選ぶ際のチェックポイントを理解できる
これからマンションを購入したいと考えている人のなかには、新築にするか中古にするかで迷っている人も多いことでしょう。重視したい点や予算などによって向き不向きがあるので、どちらが合っているかは人によって異なります。
そこで、新築マンションと中古マンションそれぞれのメリットや注意点を理解し、自分にはどちらが適切なのかを考えてみましょう。また、中古マンションでは特に気をつけたい部分があり、記事後半で解説しているので、注意点とあわせてチェックしてください。
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新築マンションのメリット・注意点
はじめに、新築マンションのメリットと注意点を押さえましょう。
メリット1. 新しい設備が整った部屋の最初の所有者になれる
新築マンションの大きな魅力といえば、先端の技術を駆使した機能性の高い新品の部屋。まだ一度も人が住んでいないきれいな場所の最初の持ち主になれるので、高揚感や優越感を得られます。
何でも新しいものを使えるのは気分がいいものです。特に新品やきれいなものにこだわりたい人には、新築が向いているといえるでしょう。
メリット2. 修繕積立金が安い
新築・中古を問わず、マンションを所有する場合、毎月修繕積立金の支払いが必要です。修繕積立金とは、マンションの築年数に伴って発生する劣化や傷みを修繕するために使われるお金です。
マンションではおおむね10~15年ほどで大がかりな修繕が行われるケースが多く、築年数が深まるにつれ修繕の必要性が出て、積立金の額も高くなっていきます。そのため、まっさらな状態の新築の頃が一般的に最も安いです。
メリット3. 住宅ローンの控除や税金の優遇がある
新築マンションを購入すると、住宅ローンや不動産取得税の控除を受けられます。ただし、内容が改正されたため、2024年1月以降の新築物件は、一定の省エネ基準を満たしているという証明書がなければ住宅ローン減税が適用されません。
また、不動産取得税の優遇もあります。課税基準から1,200万円が控除され、税率は本則4%のところ、令和9(2027)年3月31日まで3%に軽減されます。
引用元
一般住宅の新築等をした場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁
住宅ローン減税| 国土交通省
住宅の供給に携わる事業者の皆様へ|国土交通省
不動産取得税に係る特例措置|国土交通省
新築住宅に係る税額の減額措置|国土交通省
注意点1. 中古より価格が高い
新築の大きな注意点として、新しい物件であることと、広告費や人件費などが上乗せされているため、中古マンションより価格が高いです。
さらに、地価の上昇や建築資材の高騰などの影響もあり、同じエリアで同程度の広さの中古マンションに比べて割高な上、今後ますます高価格になることが予想されています。価格の面から、やむを得ず新築ではなく中古を選んだという声も少なくありません。
注意点2. 購入前に物件を見られない
新築マンションは、「青田売り」といって完成前に販売が始まるケースが多いです。そのまま建物ができあがる前に完売してしまうことが多いため、実際の物件を見られないうちに購入の決断をする必要があります。
モデルルームの内覧や、図面・模型などの確認はできますが、眺望や日当たり、風通しなどは実物とは異なる可能性があるため、判断が難しいといえるでしょう。
注意点3. 資産価値が下がりやすい
新築物件は、前述にもあるようにさまざまな費用が上乗せされているため、実質の資産価値よりも価格が高めに設定されています。
そのため、一般的に取引が活発ではないエリアでは、資産価値は新築から約5年で10%近く下落することもあり、売却を考えた際、想像以上に価値が低いことに驚くかもしれません。ただし、23区の中で都心部や駅近など、エリアによっては逆に資産価値が上がる場合もあります。
中古マンションのメリット・注意点
新築マンションのメリット・注意点がわかったところで、次に、中古マンションのメリットと注意点を見てみましょう。
メリット1. 新築より価格が安い
都心などではまれに新築より高騰していることもありますが、一般的に新築マンションに比べて中古のほうが安く手に入ることは大きなメリットです。
マンションの購入予算を考えたときに、新築は手が出せなくても、似たような条件の中古物件であれば購入できるというケースもあるでしょう。
メリット2. 資産価値を保ちやすい
マンションは、おおむね築30年ほどで資産価値が下げ止まりを見せるのが一般的です。それ以降は大幅には下がりにくいため、中古マンションは新築に比べて資産価値を維持しやすいとされています。
低価格で買えて価値も保てることは、住宅購入を考える人にとって大きな決定打になりえるのではないでしょうか。
引用元
中古マンションは築25年以下で需要の高さ示す|東日本不動産流通機構
メリット3. 実物を内見して判断できる
中古マンションは、実際の物件を見た上で購入するか否かを決められることもメリットです。間取り・日当たり・眺望などを確認できるほか、共有スペースの様子などから、他の住民の暮らしぶりや建物の管理状態が良いかどうかをチェックできます。
近くにどんな建物や施設があるか、街の雰囲気はどうかなど、周辺の環境も念入りに見ておきましょう。具体的な生活を思い浮かべながら、さまざまな角度から検討することが大切です。
メリット4. 選択肢が多く好立地の場所を選べる可能性が高い
中古は新築に比べて物件数が多いことも特徴です。一言で「中古」といっても建てられた年代やエリアはさまざまですが、特に立地の良い場所でマンションを探したい場合、新築よりも希望の物件が見つかる可能性が高いでしょう。
注意点1. 構造や設備が古く性能も低め
上記のようにメリットが多い中古マンションですが、建物の構造や設備はそのマンションが建てられた当時のものなので、当然新築のものに比べて古いです。1981年5月以前に建築確認申請が行われた物件の場合、旧耐震基準のため耐震性にも不安があります。
また、古いマンションほど断熱性や遮音性なども低い可能性があり、思ったより暑い・寒い、隣や上の階など外の音が響くといった悩みを抱えることもあるかもしれません。
注意点2. リフォーム・リノベーションが必要なことがある
中古マンションには、設備の交換や内装のやり替えなど、リフォーム・リノベーションをしなければならない物件もあります。
好みの状態に変えられるという利点はありますが、修繕には時間も費用もかかります。修繕の内容によって異なりますが、工期を理解する必要がある上、物件自体の価格と修繕コストを合算して予算を考慮しなければなりません。
注意点3. 修繕積立金が高い
前述したように、築年数が進むと修繕積立金が上がっていくことが一般的です。中古マンションでは、新築よりも高額になっている可能性が高いでしょう。
注意点4. 住宅ローンに通りにくいケースがある
物件の担保価値は住宅ローン審査の基準の1つ。中古マンションの場合、どうしても新築より価値が低いため、物件によっては審査に通りにくいことがあります。また、住宅ローン融資には建物の耐震性能などの要件もあり、要件を満たしていないと受けられません。
中古マンションは管理状況や修繕計画をしっかり確認!
中古マンションを購入する場合は、管理状況や長期修繕計画をきちんとチェックすることが非常に重要です。住民から徴収した修繕積立金で下記の構造や配管などを適切に修繕した履歴や修繕する計画があれば、比較的安心といえます。
そこで、建物部分で確認したい点を挙げます。
1. 構造部分
コンクリートの劣化は、物件の価値を下げるポイントの1つです。ひび割れの補修・外壁の塗り直しなどの修繕計画があるかをチェックしましょう。
2. 配管
配管が劣化すると、赤錆が発生したり排水ができなくなったりする恐れがあります。配管の種類によっても寿命などが異なり、1970年代ごろまで使用されていた亜鉛メッキ銅管は寿命が短いです。
その次の世代で使われている硬質塩化ビニルライニングは、銅管よりは寿命が長いですが、適切なメンテナンスが必要とされています。それ以後に普及したポリエチレンやステンレス管は、半永久的に使えるので、比較的安心で資産価値も高めです。
3. 耐震基準
前述した「旧耐震基準」の建物への不安のほか、震度6~7レベルに耐えうるとされる「新耐震基準」でも2000年までの物件はやや不安があります。2000年以降は壁量や接合部などの基準もでき、法律で規制されたため、比較的安全と考えられるでしょう。
マンション購入は新築でも中古でもメリットと注意点を理解した上で選ぼう
マンション購入時は、新築にも中古にも、価格・資産価値・修繕に関することなどメリットと注意点があります。自分に合った物件を見つけるには、良い面も悪い面も含めてじっくり検討することが大切です。
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