- 買ってはいけない中古住宅とはどんな物件なのかが理解できる
- 買ってはいけない中古住宅を見極めるためには、中古住宅について学ぶ必要がある
- 中古住宅の内覧時にはチェックリストを作成しておくと便利
マイホームを購入する際に、中古物件を選択肢に入れる人も多いのではないでしょうか。しかし、中古住宅には「買ってはいけない」とされるポイントがあり、知らずに購入するとあとあと後悔することになりかねません。
そこで、中古住宅の買ってはいけないポイントを土地と建物の両面から解説し、購入に失敗しないための方策もお伝えします。中古住宅を買おうか検討中の人は、ぜひしっかり押さえてください。
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買ってはいけない中古住宅を土地で見分けるポイントとは?
早速ここから、買ってはいけない中古住宅を土地(敷地)で見分ける際のチェックポイントを紹介していきます。
1. 災害リスクが高い|土砂災害など
日本は自然災害が起こりやすいという傾向があります。そのため、洪水・高潮・地震・津波・火山噴火・土砂災害などの危険性が高い土地は選ぶべきではありません。もし災害が起きた場合、家はおろか自分の命さえも失ってしまう可能性があるためです。
そこで、家が建っているエリアのハザードマップを確認しましょう。ハザードマップとは、天災が起きた際に被害の発生が想定されるエリアや緊急避難場所などが示された地図のこと。それぞれの自治体が作成しており、インターネットで公開されていることもあります。
2. 境界杭がない・不明|接道義務を果たしていない
境界杭(きょうかいぐい)とは、土地と土地の境目をわかりやすくするために目印として打たれる杭のことです。境界杭がなかったり境界線が不明だったりする土地にある住宅も、避けたほうが良いでしょう。曖昧な口約束で境目を決められていることが多く、隣人とのトラブルに発展する恐れがあるためです。
また、古い物件では、建築基準法第43条で定められている「建築物は2m以上道路に接していなければならない」という接道義務を果たしていないことも。このような住宅も選ぶべきではありません。法律違反のため、購入後に建て替えようと思ってもできないからです。
3. 地盤が弱い・水はけが悪い
地盤が弱い土地・水はけが悪い土地も「買ってはいけない」物件です。地盤沈下によって家が傾く恐れや、地震などの災害に耐えられない可能性があります。
また、水はけが悪いと、湿気がこもることによって建物の基礎などが傷みやすくなったり、水たまりの存在による虫の発生や衛生的な心配がつきまとうこともありえるでしょう。
4. 治安に問題がある
犯罪やトラブルが多い・近くに繁華街や人々のたまり場がある・外灯が少なく夜は真っ暗など、治安が良くない場所は、安心して暮らすのが難しいと考えられます。可能であれば、日中の街の様子を見るだけでなく、夜の環境がどうなのか自分で確かめてみましょう。
5. 周辺に空き家が多くある
近隣に空き家が多く存在するような中古住宅も、避けたほうが良い物件です。
空き家は管理が行き届いていないことが多いもの。自分の家だけしっかり管理すればいいのではと思うかもしれませんが、万が一管理不足によって近くの空き家や庭木などが倒壊したら、自分たちが巻き込まれる恐れもあります。
また、地域の人口が減って過疎化している可能性も高いので、将来的に生活の利便性が悪くなるというリスクも考えられるでしょう。
買ってはいけない中古住宅を建物で見分けるには?
つづいて、買ってはいけない中古住宅を建物で見分けるためのチェックポイントを押さえましょう。
1. 建築基準法が守られていない
前章で接道義務について触れましたが、建物の面でも建築基準法が守られているかどうかをチェックしなければなりません。
具体的に見るべきポイントは、敷地面積に対しての建築面積の割合を示す「建ぺい率」や、敷地面積に対する延べ床面積の割合を表す「容積率」です。それぞれ上限が定められており、違反している中古住宅は「買ってはいけない」物件といえます。
2. 地盤沈下している・家が傾いている
地盤沈下などの原因で家が傾いている場合も、購入を避けましょう。地盤のゆるみにはさまざまな要因がありますが、川などを埋め立てた土地である可能性もあります。
なお、傾きがあるかどうかは、内覧したときの感覚やドアの開閉具合などで確認が可能です。傾いた家で生活していると、めまいや疲労感などの体調不良に見舞われることがあり、修繕するにも多額の費用がかかってしまいます。
3. シロアリや雨漏りの痕跡がある
シロアリに食われた形跡や雨漏りの痕跡がある中古住宅も、買ってはいけない物件です。木材が腐食している・屋根が破損しているなどの可能性があります。また、シロアリが存在していると建物の強度が低下するため、災害などで倒壊してしまう恐れもあり非常に危険です。
シロアリに関しては、内覧だけではわかりづらいこともあるので、専門家に調査を依頼し、屋根裏や床下など隅々までチェックしてもらうと良いでしょう。
4. 旧耐震基準で建設されており、耐震補強ができない
旧耐震基準は、昭和56年の6月よりも前に建てられた物件が対象です。築年数の深い中古物件では、旧耐震基準で建設されていることもあります。旧耐震基準の建物は耐震補強ができないことも多いため、新耐震基準で建てられている住宅に比べて不安が大きいです。
震度5強程度までは耐えうる構造ですが、それより大きな地震が発生した際に倒壊する危険性が高いでしょう。
5. 外壁に亀裂が入っている
外壁に目立つ亀裂(クラック)が入っている場合も注意が必要です。幅0.3mm未満程度なら大きな問題はないと考えられますが、亀裂が大きい・外壁に白色や茶色のシミがあるというような場合は、クラックから家の構造の内部に雨水が侵入しているかもしれません。
これから劣化が進む可能性もあるので、購入は避けるべきといえます。
中古住宅選びで失敗しないための3つのポイント
ここまでは、買ってはいけない中古住宅を選ばないようにするためのチェックポイントとして、土地と建物の面から解説しました。最後に、中古住宅を購入する際に失敗しないよう、やるべきことや対策をお伝えします。
1. 中古住宅について勉強する
まず、中古住宅について情報を集めたり知識をつけたりして、正しい判断ができるようになることが大切です。
不動産会社の営業マンは、物件を買ってほしいがために耳当たりの良い営業トークを繰り広げてくる可能性があります。ついその口車に乗せられて、買ってはいけない中古住宅を契約してしまっては大変です。
不動産の知識には難しい内容が多いですが、自分なりに勉強するほか、不動産に詳しい知り合いがいる場合は知識を借りるなどして、冷静に検討しましょう。
2. ホームインスペクションを利用する
ホームインスペクションとは「住宅診断」のことで、住宅の専門家が建物の劣化度合いや欠陥・不具合の状態を調査してくれる制度です。
5~7万円程度の費用がかかりますが、その後の安全性を考えれば安いもの。ぜひホームインスペクションを利用して、住宅に問題がないかをチェックしてもらいましょう。
3. チェックリストを作成しておく
中古住宅を見て回る前に、ここまで見てきた内容も参考にしながら、チェックしたいポイントをまとめたリストを作っておきましょう。そのリストを持って内覧に臨むことで、失敗を防ぎやすくなるでしょう。以下でチェックリストに入れたい項目の例を挙げます。
災害リスクはないか
前でも解説したように、災害リスクは生活をする上で重要度が高い点です。地域のハザードマップと照らし合わせながら、災害発生時の危険性についてしっかり確認しましょう。
建築基準法を遵守しているか
接道義務や建ぺい率など、建築基準法に則った土地・構造であるかもポイント。特に築深の物件は現行の法律に違反している可能性がありますが、前述したように、違反物件の場合は建て直しができません。
周辺環境に問題はないか・治安は良いか
購入を検討している中古住宅の付近に空き家は多くないか・ゴミ屋敷などがないか・街の雰囲気は良いかなど、周辺環境が管理・整備されているかも確認しましょう。
また、犯罪などの可能性のほか、ゴミが散らばっている・壁などへの落書きが目立つといったエリアも住みにくい可能性があるので、治安面でもチェックが必要です。前述したように、昼間だけでなく夜も物件周辺を通り、様子を確認してみてください。
失敗しないためには中古住宅の知識を身につけることが重要!
買ってはいけない中古住宅には、災害の危険度や地盤、建築上の問題など、購入をやめておくべき正当な理由があります。
知らずに契約してしまうと取り返しのつかないことになる恐れもあるので、失敗しないためには中古住宅の知識を身につけ、チェックリストをもとに、気になる点を念入りに確認することが重要です。
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