- 実際に家を買った人の年代や年収などがわかる
- 世間の人々がどんなライフステージで家を購入したかを知ることができる
- 2024年は買うタイミングとしてどうなのかが理解できる
マイホームの購入を検討している人にとって、家を買うタイミングは気がかりな点でしょう。世の中の人々がどんなタイミングで購入しているのかがわかると、参考になるのではないでしょうか。
そこで、データに基づいた購入のタイミングや、アンケートのデータから見る購入時のライフイベントについて詳しく解説します。さらに、2024年内の購入を検討している人に向け、今年が買い時かどうかもお伝えします。
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データから見た「家を買うタイミング」はいつ?
はじめに、家を買った人に直接聞くことが難しい購入時の情報について、国土交通省の調査結果を元に目安をお伝えします。購入する家の種類によっても異なるので、それぞれのデータを確認してみてください。
年齢
初めてマイホームを購入した人(一次取得者)の平均年齢は、30代後半~40代前半です。大きな理由として、住宅ローンを利用する場合、多くの金融機関では完済まで最高35年、かつ80歳までのため、45歳までに購入する必要があることが考えられます。
なお、家の種類ごとの平均年齢は下記の通りです。
- 注文住宅:39.5歳
- 分譲一戸建て:37.5歳
- 分譲マンション:39.9歳
- 中古一戸建て:43.6歳
- 中古マンション:43.7歳
居住人数や家族構成
住宅購入時の居住人数は、2~4人程度です。夫婦のみや、夫婦+子どもという形態が多いと考えられます。家の種類ごとの平均人数は下記の通りです。
- 注文住宅:3.2人
- 分譲一戸建て:3.5人
- 分譲マンション:2.7人
- 中古一戸建て:3.3人
- 中古マンション:2.5人
年収
一次取得者が家を買ったときの平均世帯年収は、600~700万円台です。ただし、分譲マンションのみ高めの傾向でした。家の種類ごとの平均年収は下記の通りです。
- 注文住宅:731万円(うち、三大都市圏では784万円)
- 分譲一戸建て:722万円
- 分譲マンション:923万円
- 中古一戸建て:682万円
- 中古マンション:609万円
購入資金
マイホーム購入資金の平均は、3,000~5,500万円ほどです。なお、3~5割程度(1,000~2,000万円前後)を預貯金や贈与などの自己資金でまかない、残りは住宅ローンの借入を利用するというケースが多く見られます。
ライフイベントごとの住宅購入のタイミング
ライフステージによっても、家を買う適切なタイミングは異なります。そこで、株式会社AlbaLinkが2021年11月に実施したアンケート調査の結果をもとに、どんなタイミングで購入した人が多いのかを解説します。
引用元
【家を買ったタイミングランキング】経験者500人アンケート調査 | 訳あり物件買取プロ
妊娠・出産
もっとも多かった回答は、妊娠・出産でした。
子どもがいる家庭にとって、子育てのしやすさは重要なポイント。子どもの存在によって気になる部屋の広さや、子どもの泣き声などによる周りへの騒音、近くに公共施設があるかどうか、治安の良さ、教育環境などを考慮して、マイホームの購入に踏み切る家庭が多いようです。
子どもの入園・進学
2番目に多かった回答は、子どもの入園や入学。幼稚園・学校への通いやすさの面や、入学後に引っ越しをすると転校しなければならないためその前に購入したなどの理由です。評判の良い学校に行かせるため、通いやすいところに家を買ったという家庭もありました。
結婚・婚約
3位の回答は、結婚・婚約でした。共働きの場合は結婚することによって2人でローンを組めることや、心機一転したい・将来子どもができたときのことを考えてなどの理由からです。将来のライフプランも考えながら、じっくり検討することが大切といえるでしょう。
子どもの成長・巣立ち
子どもが大きくなって家が手狭になった・子どもにプライベート空間が必要になったという理由や、逆に子どもが進学や就職で親元を離れて家が広すぎると感じるようになったなどの理由も見られました。
上記の項目でも見てきたように、住宅購入において、子どもの存在が大きなカギを握ることが多いです。
資金の目処が立った
住宅購入のための目標額を貯蓄できた・昇給したといったように、金銭的な安定が決め手になることも。マイホームを手に入れるには、頭金を用意したり住宅ローンの返済について考えたりする必要があるため、ある程度余裕ができてから購入するというケースが多いです。
家を買うその他のタイミング
住宅購入において、ほかにはどのようなタイミングがあるのでしょうか。
定年退職
第二の人生のスタートとしてマイホームを購入する人もいます。一戸建てよりもマンションのようなコンパクトな家に住み替えるケースや、田舎に帰るなどのケースも多いです。
なお、住宅ローンを利用せず、それまでの貯蓄と退職金で一括で支払ったという声も聞かれました。
家賃とローンの比較や家計の見直し
家計のなかの家賃の占める割合が大きく、気になっている人も多いことでしょう。賃貸住宅は、いくら家賃や管理費、更新料などを支払い続けても自己資産になりません。そこで、住宅ローンと比較すると、案外ローンのほうが安くついたり価値があると感じたりすることも。
家を買う際は、駅近や人気エリアの物件など需要が高い住宅であれば、資産価値が下がりにくいです。将来的に購入時とあまり変わらない金額で売却できるケースもあるので、ポテンシャルが高いといえます。
周囲の人からのすすめ・周囲の人が購入した
家族や知人など周りの人々からすすめられたり、身近な人がマイホームを購入して触発されたりするケースも。
「早く買っておかないとローンの返済が大変」「子どものために資産を残したほうが良い」などと急かされるパターンや、友人や同僚などの同年代・同じライフステージの人が家を買ったことで「自分も買ったほうがいいかな」という気持ちが芽生えたり焦りを感じたりするパターンなどが見られます。
家を買うまでに考えておくべきこと
つづいて、家を買うにあたって考えておきたい2つの点について解説します。
一戸建てかマンションか
一戸建てとマンションそれぞれに生活面や経済面のメリット・デメリットがあります。そのため、どちらを選ぶかは、よく比較検討することが大切です。
一戸建て | マンション | |
---|---|---|
メリット | ・将来的なリフォーム時などに制約を受けにくい ・敷地内に駐車場があれば別途契約しなくて済む など | ・設備やセキュリティが整っていることが多い ・突発的な出費がほぼない など |
デメリット | ・ゴミ捨て場問題(家の目の前がゴミ捨て場になっているなど) ・建物の維持管理やセキュリティなどは自己責任 など | ・周辺住民の騒音などが気になることがある ・管理修繕費が必要・駐車場代などが必要になる場合がある など |
新築か中古か
同じく、新築と中古にもそれぞれメリット・デメリットがあるので押さえてみましょう。
新築 | 中古 | |
---|---|---|
メリット | ・きれいで高性能 ・減税制度がある ・設備保証がある ・契約不適合責任の期間が長い など | ・比較的低価格でマイホームが手に入る など |
デメリット | ・新しいぶん購入価格が高め など | ・古くて性能が低いことがある ・修繕費が高くつく可能性がある など |
2024年は家を買うタイミングとしてどうなのか
年ごとにさまざまな社会情勢があり、不動産業界でも動向が異なります。そこで、2023年11月の解説データをもとに、2024年は買い時であるかどうかを見ていきましょう。
中古マンションは好調、中古一戸建ては下落気味
中古マンションは、成約数6ヶ月連続増、在庫数22ヶ月連続増と強い需要が見られ、都市部を中心に好調な売れ行きを見せています。一方、中古一戸建ては成約数が前年比で下落しており、在庫数は15ヶ月連続増と、売れ行きに伸び悩みがあり、価格調整が行われている状況です。
建築費用は高め維持か
資材費の高騰は穏やかになってきていますが、まだ若干の上昇傾向が見られます。また、「2024年問題」という労働時間に関する問題があり、建築業界の人件費の値上がりや工期の延長などが懸念されるという現実も。建物費用も当分は下がらなさそうな傾向です。
金利・住宅ローン減税
長期金利の状況は落ち着いてきました。世界的に見ても、2%を切る日本は大変低い金利であるとされています。また、変動金利は金融機関ごとに値下げ競争が行われており、0.4%を切るなど非常に低金利です。
さらに、住宅購入でローンを利用すると0.7%の住宅ローン減税もあるので、利用しやすいのではないでしょうか。
家を買うタイミングを見極めて賢くマイホームを手に入れよう
家を買うタイミングは年齢や年収などのデータだけを見るのではなく、ライフイベントや家計の見直しなどから検討する人も多いです。
2024年は建築費用の面では高めの傾向がありますが、住宅ローンの金利は利用しやすく、供給も多いので、自分の状況もよく考慮しつつ、前向きに考えてみてはいかがでしょうか。
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