- 中古マンションを購入したときにありがちなトラブルについて知ることができる
- トラブルの対処方法を理解できる
- 中古マンションの購入には慎重な判断が必要
マイホームの選択肢として、中古マンションを検討している方も少なくないことでしょう。しかし、慎重に検討しないと購入してからトラブルに見舞われることもあります。
そこで、中古マンションを購入した際に起こりうるトラブルの例を紹介するとともに、トラブルを避けるためにできる対策もお伝えします。購入後の失敗を防ぎたい方は、ぜひ最後までお読みください。
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中古マンション購入時によく見られるトラブル
はじめに、中古マンションを購入した際に見られやすいトラブルにはどんなものがあるのかを解説します。
1. 管理状態が悪いなどで不具合があった
マンションの建物そのものや家の設備などに問題があり、入居後に修繕しなければならないケースです。きちんと管理・点検されておらずどこかに不備があるという事態は、起こらないことではありません。
マンションは集合住宅なので、内見時には購入予定の一室のみをチェックするだけでなく、共用部分もしっかり見ておく必要があります。細かい部分に思わぬ不備が隠れているかもしれません。
また、予期せぬ出費や不便がないよう、引き渡し前のリフォームや入居後の修繕を行う際の費用負担など、責任の所在もきちんと確認しましょう。
売主さまや業者が気づいていないケースも
中古マンションには、売主さま・不動産会社・管理会社が気づいていない瑕疵(かし)、つまり不具合が見られることもあります。
そのため、口頭で確認するだけでなく、内覧の際に、ドアや窓の開閉、天井・壁・床の亀裂や傷、付属設備の稼働状態などに問題がないかをしっかりチェックすることが大切です。また、マンションの過去の修繕履歴も必ず確認しておきましょう。
「契約不適合責任」を問える可能性も
「契約不適合責任」とは、物件に万が一契約内容と相違のある瑕疵があった場合、売主さまに責任があることを認めるもの。売主さま側が修繕費を負担するという義務を負います。
ただし、もし契約書で契約不適合責任が免責されている場合は、買主さま側が費用を負担しなければなりません。そのため、事前に契約書の内容をきちんと確認しておくことが重要です。
証拠を記録しよう
不具合を見つけたら、その場で写真や動画を撮って証拠を残しましょう。契約不適合責任には期限があるので、撮影後はすぐに不動産会社に連絡し、対処方法について相談してください。
不動産会社の対応に問題があるなど、状況によっては、消費生活センターや宅地建物取引業協会などに問い合わせる方法もあります。
2. 騒音や近隣住民とのトラブル
外を通る車の音や人の声、隣近所の住民の生活音が気になったり、同じマンションに住む人からの迷惑行為(住んでいる階でのカースト分け・過度なクレーム・共用部分に私物を置くなど)があったりするケースです。
マンションは一戸建て以上に近隣住民との関わりが身近になりがち。騒音に関しては、日中や平日の内覧では気づかないこともあるので、曜日や時間帯を変えて複数回チェックしましょう。
また、迷惑行為がある場合は前の住民(売主さま)が把握しているはずなので、黙っていたら告知義務を果たしていないことになります。
3. 立地などの環境の問題
最寄り駅・職場・子どもの学校などから遠かったり、買い物できる店や病院などが近くになくアクセスしづらかったりするケース。家族のことも考えながら、マンションの位置や周辺環境をよくチェックすることが大切です。
また、マンション周辺の治安や災害時のリスク(耐震性など)も念入りに確認しておきましょう。治安は、特に子育て世帯や女性が多い世帯では気になる点。夜の雰囲気なども確認しておきたいところです。
また、耐震性については、基準を満たしていないと住宅ローン控除を受けられない可能性もあります。新耐震基準の建物かどうか、旧耐震基準の場合は基準に適合しているかなどをチェックしてください。
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相場もチェックしよう
その立地におけるマンション価格の相場も確認して、希望している物件の価格が極端に高すぎないかを知りましょう。
また、近くに大きな建物ができたり新しい道路が整備されたりすると、生活に困る・住み続けられないという可能性もあるため、マンション周辺の今後の開発予定を聞いておくのも大事です。
4. 資金繰り
購入時に支払うお金や、購入後の住宅ローン返済などの資金繰りに苦労するケースも見られます。
購入時に払う金額が思ったより多かったというパターンもありますし、計画では問題なく払える予定だったとしても、購入後に給料が下がったり、管理費や修繕積立金が値上がりしたりすることもあるでしょう。
ある程度の希望は大切ですが、現実に見合った価格の物件を購入しないと、あとあと苦労する可能性も高くなってしまいます。
諸費用
中古マンションに限らずですが、物件の購入時には物件費用とは別に諸費用がかかります。諸費用の内容は、仲介手数料・不動産取得税・登録免許税・固定資産税など。物件価格の6~8%ほどを準備しておくことが必要です。
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住宅ローン返済
住宅ローンを組んでいる場合、計画通りに返済しなければなりません。しかし、減給や転職などで支払いが大変になってしまう人もいます。また、住宅ローン控除の対象外だったり、控除期間を過ぎたりして、負担が大きくなってしまうこともあります。
シミュレーションを行う・不動産会社や銀行によく相談するなどして、滞りなく完済できるように計画を立てましょう。
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中古マンションのトラブルを防ぐための対策
つづいて、中古マンションの購入にあたってできるだけトラブルが起きないようにするために、事前にできることを頭に入れましょう。
1. 契約内容やマンション規約をきちんと把握し理解する
まず、建物や設備の状態・管理状況などの物件の情報や修繕に関する情報、マンションの規約、重要事項などをしっかり確認し、理解することが大切です。
きちんと理解しておかないと、トラブルが発生したときの責任の所在など、後になって大きな問題に発展する可能性があります。わからない部分や不安な点はそのままにせず、売主さまや不動産会社に念入りに確認を取りましょう。
2. 何度か内見してくまなくチェックする
物件の内覧を複数回念入りに行うことも大切です。前項と同じく、気になる点は随時売主さまや不動産会社に確認しましょう。物件の内部だけでなく、騒音や異臭などがないかもチェックしてください。
また、前述したように時間帯や曜日を分けて周辺環境を確認することも重要です。日中や平日は閑静なのに夜や休日になるとガヤガヤする、ということもありえます。治安にもつながる部分なので、必ず行いましょう。
3. ホームインスペクションを受ける
建物や設備の不具合は素人にはわからない部分もあるので、プロに見てもらうと安心です。費用はかかりますが、ホームインスペクション(住宅診断)を受け、修繕が必要な場所や時期などのアドバイスをもらいましょう。
費用の目安は5~7万円ほどです。安全に長く住むためには必要な出費と考えてよいでしょう。
4. 住宅ローンは念入りにシミュレーションする
せっかく気に入って手に入れたマイホームを、資金繰りの問題で手放さなければならなくなったらつらいことでしょう。そのため、住宅ローンの返済が無理なく行えるように計画を立てることも重要です。
なお、売買契約の前に買主さまは売主さまに手付金を支払い、その後住宅ローンの本審査が行われますが、万が一本審査に通らず融資が下りなかった場合を考えて、売買契約が白紙になる(手付金が返ってくる)「ローン特約」をつけましょう。
また、住宅ローンの税金控除には条件があるので、控除を受けたい場合は当てはまるかきちんと確認することも大切です。
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信頼できる業者を利用することも大切
中古マンション購入に関するトラブルを予防するには、買主さまが不利にならないように親身になって相談に乗ってくれ、味方になってくれるような仲介業者(不動産会社)を選ぶことも重要です。
トラブルへの予見をしてアドバイスをくれたり、希望エリアの相場に詳しかったりと、不動産業界の動向を知るプロを味方につけられれば安心です。知識や実績のある業者を利用しましょう。
中古マンションのトラブルをなるべく回避して快適なマイホーム生活を
中古マンションの購入には、トラブルがつきものであることは事実です。購入してからトラブルに気づくことがないように、購入の前にさまざまな点をチェックし、慎重に購入を決めることが重要といえます。契約内容が買主さまにとって不利なものでないかも、入念に確認してください。
また、住宅の購入は人生のなかでも大きな買い物なので、頼りになる不動産会社を利用することも非常に大切なポイントです。
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