中古マンション購入時にかかる諸費用とは? シミュレーションで紹介

中古マンション購入時にかかる諸費用とは? シミュレーションで紹介
この記事のポイント
  • 中古マンション購入にかかる諸費用の内容と目安がわかる
  • 諸費用を安く抑えるポイントがわかる
  • 購入前にシミュレーションをしてどれくらいかかるのかを理解しておくのがおすすめ

中古マンションを購入する際は、物件の代金とは別に諸費用が必要です。名前のとおりさまざまな費用がかかるため、合計するとそれなりの金額になります。物件費用だけに気を取られていると、予定外の金額に驚いてしまうかもしれません。

そこで、中古マンション購入時の諸費用にはどんな費目があり、目安額はどの程度なのかを把握しましょう。諸費用のシミュレーションも載せているので、購入時の参考にしてください。

会員登録すると
お得なメリットがいっぱい!
  • 会員限定の未公開物件情報が見られる!
  • 物件のお気に入り登録や、希望条件のマッチング機能も!
  • 会員限定のお役立ち動画やニュースレターを配信!

中古マンション購入時にかかる諸費用とは?

諸費用とは、住宅を購入した際に土地・建物の購入価格や住宅の建設費用以外にかかる、さまざまな費用の総称のこと。中古マンション購入時にはどんな諸費用が必要なのか、目安額や支払い時期とともに紹介します。

なお、諸費用は直接現金払い、もしくは振り込みにて支払う必要があるため、物件購入の予算に含めておくことが大切です。期限や条件による軽減措置が設けられているものもあるため、制度をうまく活用しましょう。

関連記事
家を買うときにかかる費用はどれくらい?諸費用の内訳と目安を紹介

物件購入時にかかる諸費用とは?

まず、物件の契約時にかかる諸費用には以下のようなものがあります。

費目金額
仲介手数料物件価格×3%+6万円+消費税
(契約時に半分、引き渡し時に残りを払うケースもあり)
売買契約書の印紙税1~10万円程度
(物件価格により異なる)
そのほかの費用会社によって異なる

引用元
No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁
No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置|国税庁
登録免許税の税額表|国税庁

引き渡し時にかかる諸費用とは?

次に、物件の引き渡し時にかかる諸費用です。

費目金額
登録免許税
(所有権移転登記)
固定資産税評価額×2%
(※令和8年3月31日までは1.5%)
登録免許税
(抵当権設定登記)
住宅ローン借入額×0.4%
司法書士への報酬数十万円
住宅ローン契約書の印紙税数万円
融資事務手数料数万~数十万円
住宅ローン保証料契約によって異なる
火災保険料・地震保険料数十万円
固定資産税・都市計画税の清算金数十万円
そのほかの費用
(物件調査手数料など)
会社によって異なる

引用元
No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁

引き渡し後にかかる諸費用とは?

引き渡し後、実際に中古マンションに住み始めてからも、維持管理などのために以下のようなさまざまな費用がかかります。

費目金額
不動産取得税(固定資産税評価額-控除額)×3~4%
固定資産税建物の評価額(固定資産税評価額)×1.4%
都市計画税建物の評価額(固定資産税評価額)×0.3%
※市町村により異なる
管理費月額数万円程度
修繕積立金月額数万円程度

住宅ローンの返済や生活費とは別に上記のような費用がかかることは、しっかり頭に入れておきましょう。

引用元
不動産取得税|総務省
不動産取得税 | 東京都主税局
固定資産税|総務省
固定資産税・都市計画税(土地・家屋) | 東京都主税局

中古マンション購入時の諸費用をシミュレーションしてみよう

中古マンション購入時の諸費用をシミュレーションしてみよう

ここで、中古マンション購入時の諸費用のシミュレーションを2つ例示します。物件価格3,000万円の場合と4,000万円の場合で比較してみましょう。なお、今回は金額を入れていますが、不動産取得税には軽減措置があり、0円になるケースも多いです。

【3,000万円の場合】

  • 住宅ローンの借入額を2,500万円とする
  • 固定資産税評価額を1,500万円とする
物件に関する諸費用仲介手数料3,000万円×3%+6万円+消費税=約106万円
不動産取得税1,500万円×3%=45万円
印紙税1万円
登録免許税1,500万円×1.5%=22.5万円
固定資産税・都市計画税の清算金(年の半分が経過した頃に購入したとして)
(1,500万円×1.4%+1,500万円×0.3%)×1/2=約13万円
司法書士費用約20万円
住宅ローンに関する諸費用印紙税2万円
融資手数料約5万円
ローン保証料約40万円
登録免許税2,500万円×0.4%=10万円
物件調査手数料約10万円
その他火災保険料・地震保険料約15万円
合計約289.5万円

【4,000万円の場合】

  • 住宅ローンの借入額を3,000万円とする
  • 固定資産税評価額を2,000万円とする
物件に関する諸費用仲介手数料4,000万円×3%+6万円+消費税=約134万円
不動産取得税2,000万円×3%=60万円
印紙税1万円
登録免許税2,000万円×1.5%=30万円
固定資産税・都市計画税の清算金(年の3分の1が経過した頃に購入したとして)
(2,000万円×1.4%+2,000万円×0.3%)×2/3=約23万円
司法書士費用約20万円
住宅ローンに関する諸費用印紙税2万円
融資手数料約70万円
ローン保証料0円(融資手数料を払えば不要という金融機関あり)
登録免許税3,000万円×0.4%=12万円
物件調査手数料約15万円
その他火災保険料・地震保険料約20万円
合計約387万円

利用する会社や契約内容などにもよりますが、諸費用だけで数百万円かかることは理解しておきましょう。

諸費用をできるだけ安く抑えるには?

ここまで見てきたように、諸費用も合計すると軽視できる金額ではありません。そこで、負担を減らしたい方は、諸費用をなるべく安く抑える方法を知っておくとよいでしょう。

関連記事
中古マンション購入に必要な初期費用とは?内訳や金額の目安、諸費用を抑えるコツも解説

1. 住宅ローンの借入額を減らす

1つめは、住宅ローンの借入額を減らす方法です。借入額が少ないと、事務手数料が定率型の場合、ローンの金利が安くなります。

では、利率が借入額の2.2%である場合の事務手数料のシミュレーションをしてみましょう。

借入額事務手数料
2,000万円44万円
2,500万円55万円
3,000万円66万円

なお、借入金額がいくらでも手数料は定額というタイプの住宅ローンもあるので、利用の前に確認しましょう。

2. 諸費用を含められる住宅ローンを利用する

一般的に諸費用は現金で払うものですが、諸費用を含められる住宅ローンも存在します。そこで、諸費用の用意が厳しい方は、諸費用込みで利用できるローンを検討するのもよいでしょう。

ただし、諸費用の全額ではなく上限(金額または割合)が決められている場合や、費目が設定されている場合があります。

3. 地震・火災保険を見直す

加入予定の地震保険や火災保険を見直すのも1つの方法です。掛金や補償の範囲・内容は保険会社によってさまざまで、不要な内容がついていて掛金が高額になっていることもあります。

そのため、複数社から見積もりを取ってじっくり比較し、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

また、保険会社によっては、独自の割引を設けていることもあります。家の設備や契約方法などによって割引が適用されるケースがあるので、割引も含めて検討してみてください。

4. 登記手続きを自分で行う

中古マンションの購入にあたって必要な登記に関する手続きを、プロに任せるのではなく自分でやるという方法もあります。登記手続きを自分で行うことで、司法書士の報酬に該当する費用を減らすことが可能です。

書類を用意したり計算したり申請書を出したりと手間はかかりますが、素人でもできないことはないので、諸費用を抑えたい方はぜひ挑戦してみてください。

5. 引っ越し代金を抑える

ここまで見てきた諸費用のなかには含めていませんが、移動距離や荷物の量、転居の時期などによっては、引っ越し費用も高額になることがあります。

そこで、複数の引っ越し業者から見積もりを取る・なるべく荷物を減らす・繁忙日以外の日を選ぶなど、安く抑えるための工夫を行うことも大切です。他者と同じ便に載せてもらう「混載便」を利用したり、見積もりの際に直接値引き交渉をしたりするのもよいでしょう。

6. 税金の軽減措置などを利用する

中古マンション購入時には、さまざまな税金の軽減措置を受けられることが多いです。たとえば、中古マンションでも「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」を受けられます。

ただし、控除を受けるためには所定の条件を満たさなければなりません。条件の一部を要約して紹介します。

  • 契約から6ヶ月以内に住んでいること
  • 床面積が50平方メートル以上あり、かつ、床面積の2分の1以上を居住のために利用していること
  • 控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下
  • 10年以上にわたって返済すべき借入金(住宅ローン)があること
  • 購入時・購入後に生計を一にする親族などからの取得や、贈与による取得ではないこと
  • 一定の耐震基準を満たすこと

関連記事
住宅ローン減税とは? 中古住宅で控除を受けるための要件を紹介

引用元
住宅ローン減税|国土交通省
住宅ローン減税制度について|国土交通省
No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

購入前に諸費用のシミュレーションをして準備しておこう

購入前に諸費用のシミュレーションをして準備しておこう

中古マンション購入時には多くの項目の諸費用が発生し、金額も合計すると決して少なくありません。

なるべく安く抑えるポイントもお伝えしたので、契約前にどれくらいの諸費用がかかるのかシミュレーションをした上で、予算も考慮しつつ、利用する住宅ローンや保険などを検討しましょう。

なお、中古マンションをお探しの方には、豊富な実績と物件情報を持つ「アドキャスト」のご利用がおすすめです。アドキャストの公式サイトには、登録会員のみが閲覧できる未公開物件も掲載しています。わずか20秒で無料登録できるので、ぜひお試しください。

目次へ戻る目次へ