中古物件にある、前の住人の影響とは? 資産価値が下がる7つの問題と対処法

中古物件にある、前の住人の影響とは? 資産価値が下がる7つの問題と対処法
この記事のポイント
  • 前の住人の影響をそのままにしておくと更に資産価値が下がってしまう
  • 影響を避けるためには購入前のしっかりとしたチェックが必要
  • 自身のチェックだけでは自信がない場合はプロの力を借りるのがおすすめ

中古物件は新築物件と比較すると、一般的に価格が安く購入しやすい傾向が高いです。その理由には、中古物件は既に他の人が住居したことがあり、築年数が経過していたり、設備や構造が劣化していたりするなどで、資産価値が下がっていることが挙げられます。

新築物件よりは購入しやすいとはいえ、大きな予算が必要な中古物件の購入。そのため、購入後のトラブルを回避するためにも、物件についてさまざまな面を検討しなければなりません。

そこで今回は、中古物件について、以前の住人の影響や資産価値が下がる原因と対処法などを解説します。中古物件の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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【物件編】資産価値が下がる5つの問題と対処法

中古物件の資産価値が下がる原因は、建物(物件そのもの)と土地のそれぞれに問題があることが考えられます。まずは、資産価値が下がってしまう原因の中から、物件に問題があるケースを5つ紹介し、対処法も解説します。

1. 建物に亀裂がある

一つ目の原因は、建物が劣化し、亀裂が入ってしまっている場合です。亀裂を放置すると、そこからさらに劣化が進んでしまうため、何らかの対処をしなければなりません。

まずは、購入前に、基礎や外壁に亀裂がないかをしっかりと確認しましょう。自分自身では判断できない場合は、不動産業者に聞いたり、専門家にアドバイスをもらったりするなど、プロの手を借りることをおすすめします。

2. 雨漏りが放置されている

二つ目は、雨漏りが放置されている場合です。雨漏りは生活が不便・不快になるだけでなく、建物の骨組みを劣化させてしまい、腐食やシロアリの発生などにつながるリスクもあります。

内見の際には、天井や窓枠などを念入りにチェックし、雨漏りになり得る原因がないかを確認しましょう。ただし、雨漏りの原因は、自分の目で見ただけではわからないことも多いです。そのため、専門家に確認してもらうことをおすすめします。

3. シロアリの被害がある

三つ目は、シロアリの被害がある場合です。シロアリの被害は、物件が綺麗でも、柱や土台といった目に見えない部分が食害を受けている可能性もあります。特に、こういった柱や土台といった基礎部分に食害を受けていると構造耐力が低下し、最悪の場合倒壊のリスクも考えられます。

中古物件は購入前に、シロアリの食害があるかどうかのチェックを忘れず行ってください。また、現在のシロアリの有無に関しては、床下などまで専門家に確認してもらいましょう。

4. 事故物件だった

四つ目の問題には、事故物件が挙げられます。事故物件とは、何らかの理由で住人が物件内で死亡してしまった物件のことです。

(病死や老衰といった自然死の場合や、日常生活の中で生じた不慮の事故によるケースについては、原則として事故物件にはなりません。)

この場合、不動産自体に物理的な問題がなくても、前の住人が物件内で死亡することによって、事故物件として取り扱われます。

不動産自体に問題がなくても生活を続ける上で心理的負担になってしまうため、よほどの事情がない限りは事故物件は避けた方が良いでしょう。

事故物件であるかどうかは物件の詳細が記載された資料を見たり、不動産会社の担当者に聞いたりするなどして確かめましょう。

また、こういった問題がある物件は、物件の劣化などによる物理的な不具合ではなく心理的な負担が生じる可能性がある「心理的瑕疵の概要」として告知義務がある、と「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」で定められています。

引用元
国土交通省|報道発表資料:「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました

5. 残置物がそのままになっている

五つ目の問題に、残置物があります。残置物とは、前の住人が生活に使うため設置した家具や家電や設備のうち、引き渡し後にもそのまま残っている物のことです。新品同様でそのまま使える場合は気にならないという人もいるかもしれませんが、やはり気になる人も多いでしょう。また、古い浄化槽など、処分に手間や費用がかかってしまう物が残っていることもあります。

状況によって異なりますが、競売にかけられた物件だと、残置物がそのまま残っている可能性が高い傾向にあります。

残置物は処分してしまえばいい、と考えるかもしれませんが、もしも売主さまが残置物の所有権を放棄していない場合、勝手に処分すると民事裁判に発展してしまうリスクも。

そのため、残置物は自分の判断で処分せず、物件の引き渡しまでに売主さまに撤去を求める、不動産会社と撤去方法などについてしっかりと相談しておくなど、何らかの対処をしましょう。

【土地編】資産価値が下がる2つの問題と対処法

【土地編】資産価値が下がる2つの問題と対処法

続いては、前の住人の影響で資産価値が下がると考えられる土地の問題と、対処法を2つ見ていきましょう。

1. 土地の汚染

一つ目は、土地が汚染されている可能性です。前の物件利用が一般的な住宅ではなく、例えば工場やクリーニング店舗、ガソリンスタンドなど、特定有害物質を使用する業務をしていた店舗の場合には、土地が汚染されている可能性があります。

土地が汚染されていると、資産価値が下がるばかりか、入居後に何らかの健康被害が出てしまうリスクも考えられます。そのため、購入前にしっかりと調査しておきましょう。

2. 境界線で揉めている

二つ目は、隣家との境界線があやふやで揉めている問題があることです。こういった揉めごとは隣人トラブルに繋がりかねないので、物件購入前に土地の境界線をしっかりと確認しておきましょう。

土地の境界線の確認方法は、法務局で土地の登記情報を確認する、測量士に測量を依頼するなどいくつかの方法がありますので、どの方法で調べるのか不動産会社に相談してみてください。

問題を見つけたらどうすればいい?

購入前、または入居後に自分で問題を見つけたらどのような行動を取れば良いのでしょうか?

自分で問題を見つけたら、まずは写真や動画を撮り、証拠として記録に残しておきましょう。その後、すぐに不動産会社に連絡をしてください。

「こんなことで連絡しても良いのかな」など迷って様子を見ようと考える人もいるかもしれませんが、連絡は早ければ早いほど良いです。なぜなら、様子を見ているうちに被害が拡大し、最悪の場合家屋の倒壊など取り返しのつかない状態になってしまうリスクがあるからです。

また、様子を見て日にちが経過するうちに保証期間が過ぎ、修理やメンテナンス費用が大きくなってしまうことも考えられます。

前の住人の影響がない中古物件を購入するための4つのポイント

前の住人の影響がない中古物件を購入するための4つのポイント

ポイントを押さえておけば、できるだけ前の住人の影響がない中古物件を購入することができるでしょう。ここからは、中古物件を購入する際のポイントを4つ紹介します。

1. 物件状況等報告書の交付を依頼する

一つ目は、物件状況等報告書という書類を交付してもらうことです。物件状況等報告書には、物件の現在の状況や過去の履歴などが記載されています。この書類を確認することで、購入する物件がどういう状態であるのかを把握することができます。

ただし、物件売買を契約する場で渡されることがほとんどのため、できれば早めに不動産会社に交付を依頼し、事前に確認することができるとなお良いでしょう。

アドキャストのオリジナル物件調査とは?

アドキャストでは、不動産仲介をご利用の方に、オリジナル物件調査を実施しております。法務局や役所での調査、道路幅員、境界ポイントの測定の他にも、現地へ赴き災害実績やゴミ置き場、地域性などの聞き込みといった、多岐に渡る項目の調査を行います。

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2. 事前情報を収集してから内覧に臨む

魅力的な物件は、他にも購入希望者がいるかもしれません。そのため、内覧をしてから購入を検討するのではなく、内覧時には意思決定ができるようにしておくと良いでしょう。

そのためにはいきなり内覧に行くのではなく、内覧の前に物件についての情報を収集しておくことがおすすめです。内覧は、事前に収集した情報の確認やチェックを行う形にしましょう。

3. チェックリストを作って内覧する

事前情報をもとに確認するためには、あらかじめチェックしたいポイントをリスト化しておくとスムーズに進みます。チェックリストを作成し、それを手に一つずつ確認していきましょう。

また、不動産の知識がある知り合いに一緒に行ってもらうこともおすすめです。

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中古物件を内覧する際の注意点とチェックポイントとは? 内覧時のマナーも紹介

チェックすべき項目とは?

内覧時にチェックしたい項目の一例を紹介します。

▼建物

  • 水まわり
  • 建具 (ドア・窓)
  • 天井
  • 雨どい
  • 外壁など

▼周辺環境

  • 治安
  • 利便性(駅・バス停・病院・公共施設・公園など)
  • 騒音など

この他に気になることや確認しておきたいことがあれば、どんな些細なことでもすべて書き出してリスト化しておきましょう。

4. プロの力を借りる|ホームインスペクション

自分自身のチェックに自信がない場合は、ホームインスペクションを依頼するのもおすすめ。ホームインスペクションとは、ホームインスペクター(住宅診断士)が第三者の立場で住宅の状況等を見極め、専門知識をもとに的確なアドバイスを行うサービスです。

物件の状況に加え、メンテナンスの必要性や予算などを診断してもらえます。

アドキャストの住宅診断(ホームインスペクション)とは?

アドキャストでは、中立的・専門的立場から、ご希望の物件に対し専門機材を用いた住宅診断を行っております。

詳しくは下記をご覧ください。

前の住民の影響を避けるには事前チェックが欠かせない!

中古物件の購入において気になるのは、前の住人の影響。できるだけ前の住人の影響を避けるには、物件の事前チェックが重要です。今回お伝えしたポイントを参考に、理想の中古物件を探してみましょう。

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